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テーマ | 短歌作品 | 作者 | ||
1 | 札所の寺院名 | 暫くの間、西国三十三ヶ所 デジカメ吟遊の旅をつづけます。 |
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2 | 番 外 誓安寺 | 風往かせ戻りしめをと枝垂れ梅 香の漂へる寺庇かな |
芳 春 | |
3 | 第二四番中山寺 | みどりご 嬰児に続きし親子三世代 歩みし寺は春の中山 |
芳 春 | |
4 | 第二三番勝尾寺 | 厳かに勝る賑はひ勝尾寺 達磨の列と石楠花の道 |
芳 春 | |
5 | 第十二番岩間寺 | かわせみ 越し方をなぞりし川の岩間寺 往く末願ふ宇治の翡翠 |
芳 春 | |
6 | 第十三番石山寺 | 恋記せし石山寺の月見亭 月は千年影の至りて |
芳 春 | |
7 | 〃 〃 | 千年の時を語りし石山寺 石に想ひの苔いま蒼し |
正 湖 | |
8 | 第十四番三井寺 | ろうおう やまふところ 老鶯の声ほしいまま三井寺の 山懐に籠りし今日は |
芳 春 | |
9 | 第十五番観音寺 | いまくまのみやませいじゃく たつみ 今熊野深山静寂観音寺 都の巽鹿は鳴かねど |
芳 春 | |
10 | 第十六番清水寺 | さき 風薫る清水舞台並ぶ顔 想ひ各々前を眺むる |
芳 春 | |
11 | 第十七番六波羅蜜寺 | 鳥野辺や六波羅蜜寺今昔し 修学旅行祇園の風も |
芳 春 | |
12 | 第十八番六角堂 | くう 六角の中に空あり京のへそ ビルの囲みし華の道かも |
芳 春 | |
13 | 第十九番革 堂 | かうどう 革堂の悲しき語り石地蔵 老人の目に映る春陰 |
芳 春 | |
14 | 第三二番観音正寺 | きぬがさの観音正寺今新た 幾多の難の跡は忘れし |
芳 春 | |
15 | 〃 | きぬがさ ふんはりと徹山の頂に 読経流るる観音正寺 |
正 湖 | |
16 | 第三一番長命寺 | さざなみ そびら 漣の湖岸背に長命寺 越し方偲ぶ郷の山並み |
芳 春 | |
17 | 番 外 元慶寺 | がんけいじ 元慶寺流れ行く世の風の中 偲ぶる人の暫し止どめむ |
芳 春 | |
18 | 番 外 誓安寺 | ま やから 檀徒中文豪ゐたり書家もゐる 況して劣らぬ奇特な族 |
正 湖 | |
19 | 第六番壷阪寺 | 霊験のあらたかなりし壷阪の 石の仏に秋は来にけり |
芳 春 | |
20 | 第七番岡寺 | こうべ 飛鳥路のロマン求めて岡寺の 大観音に頭を垂れる |
正 湖 | |
21 | 第七番岡寺 | りゅうがいじ 明日香路の歴史訪ねし龍蓋寺 白い仏の浄土なるらん |
芳 春 | |
22 | 岡寺巡礼路 | 佇みて古代ロマンの石舞台 物理力学人の和凄し |
芳 春 | |
23 | 岡寺巡礼路 | まんじゅしゃげ 飛鳥路の紅燃え移る曼珠沙華 石の舞台の浄土なるらん |
正 湖 | |
24 | 番外法起院 | 葉に書けば「葉書」となりし法起院 ことの始まり全て此処から |
芳 春 | |
25 | 第九番南円堂 | 鳴く鹿に供され歩む南円堂 年に一度の開扉に拝む |
芳 春 | |
26 | 第九番南円堂 | いらか 秋深し猿沢池の水の空 南円堂の甍八角 |
正 湖 | |
27 | 第十番三室戸寺 | 三室戸寺門たたかばや敗れ蓮 此の日開帳心ゆくまで |
芳 春 | |
28 | 第十番三室戸寺 | 三帝の離宮となりし三室戸寺 威容と霊験今なほあらた |
正 湖 | |
29 | 第八番長谷寺 | 長谷寺の牡丹の頃に不義理して 今日は拝がみし心行くまで |
芳 春 | |
30 | 第八番長谷寺 | 長谷寺のせりだす舞台初紅葉 赤き五重の絵となる眺め |
正 湖 | |
31 | 第八番長谷寺 | ゆるやかに回廊を抜けて開帳の 仏を拝むこもりくの初瀬 |
正 湖 | |
32 | 第八番長谷寺 | さき 御仏は十メートルの大菩薩 顔を見上げて足前拝む |
芳 春 | |
33 | 第二七番園教寺 | もみじ葉の光と遊ぶ園教寺 心の儘に鐘打つ旅路 |
芳 春 | |
34 | 第二七番園教寺 | 鐘堂のひとつひびきし参道に 巡礼の列肩を触れつつ |
正 湖 | |
35 | 第二七番園教寺 | 木漏れ日の紅葉に映える園教寺 ふたり二人で茶屋も賑ふ |
正 湖 | |
36 | 第二七番園教寺 | 摩尼殿にわが青春の夢のこる 紅葉のにしき今はこひしき |
正 湖 | |
37 | 第二七番園教寺 | かねてより参る心の西の比叡 紅葉の堂宇書写の松風 |
芳 春 | |
38 | 第五番葛井寺 | 三葉の松葉散り敷く葛井寺 開帳の日の露店賑ふ |
芳 春 | |
39 | 第五番葛井寺 | 光背の千の手となる観世音 今年の鐘を打ちて納むる |
芳 春 | |
40 | 第二二番総持寺 | 背光の千手千眼観世音 摂津の里に恵み零るゝ |
芳 春 | |
41 | 第二番紀三井寺 | 見上げれば花の盛りの紀三井寺 この年の鐘打ち始めけり |
芳 春 | |
42 | 第三番粉河寺 | 野を越えて里をも過ぎて粉河寺 花に埋もれし堂宇を巡る |
芳 春 | |
43 | 第三番粉河寺 | 花吹雪川に流れし粉河寺 鐘の響きの人に流れし |
正 湖 | |
44 | 第二十番善峯寺 | やまふところ 訪ぬれば竜の遊びし松の寺 山懐に都の夕日 |
芳 春 | |
45 | 第二一番穴太寺 | あのう じ しあわせ 身代わりを頼みし程の日々もなく 穴太寺の鐘打つは幸 |
芳 春 | |
46 | 第十一番上醍醐 | 此の度は難所参道上醍醐 女人堂にて鐘打ち巡る |
芳 春 | |
47 | 第十一番醍醐寺 | 訪ぬれば葉桜となり醍醐寺 茶店仕舞ひて犬影のこす |
正 湖 | |
48 | 第四番施福寺 | あえ か い かつらぎ 槇尾山喘ぎ登れば甲斐ありて 葛城連峰霊気漂ふ |
芳 春 | |
49 | 第四番施福寺 | 薫風に追われて巡る施福寺 大師の井戸に我が身映せし |
正 湖 | |
50 | 番外花山院 | かざんいん こころきよ 花山院瀬戸の小島を一望し 有馬富士見て心浄むる |
芳 春 | |
51 | 番外花山院 | がらん 菩提寺の悲しき流れ今に継ぐ 伽藍の姿鐘の響きも |
正 湖 | |
52 | 第二五番清水寺 | みとせ 遥々と巡り来たれば清水湧く 井戸を覗きて三年長生き |
芳 春 | |
53 | 第二五番清水寺 | さんだ ぼたん しゃくなげくんぷう ゆ 大伽藍後ろ三田の山笑ふ 牡丹石南花薫風往かせ |
正 湖 | |
54 | 第二六番一乗寺 | てっぱち 鉄鉢の不思議を語る一乗寺 今に残せし幾多の伽藍 |
芳 春 | |
55 | 第三十番宝厳寺 | 竹生島頬を過ぎゆく藻の香り 鐘の響きも波にきらめく |
芳 春 | |
56 | 第二八番成相寺 | てん 此の度は旅も楽しみ成相寺 天に橋立つ名高き眺め |
芳 春 | |
57 | 第二九番松尾寺 | 山容の修験道場若狭富士 馬頭観音鎮座す伽藍 |
芳 春 | |
58 | 番外高野山 | でんしゃ こうや いさん くねくねと電車とバスでたどりつく 高野の歴史世界の遺産 |
芳 春 | |
59 | 番外高野山 | ごくらく いしだたみ 極楽の橋を渡りて石畳 高野の杉を見上げて歩む |
正 湖 | |
60 | 番外高野山 | ね ごと みどり 鈴の音の如くきしみしこうや号 後へ送る高野の緑 |
芳 春 | |
61 | 第一番青岸渡寺 | お参りは蜜柑の頃の紀伊の旅 山を眺めて海も眺めて |
正 湖 | |
62 | 第一番青岸渡寺 | 補陀洛の空より落ちる滝しぶき 我の心も霧に包まる |
芳 春 | |
63 | 々 | 時刻まで足湯で遊ぶ旅の駅 補陀洛の空海に重なり |
芳 春 | |
64 | 第三三番谷汲山 | 満願の声聞きたさに巡り来て 心も満ちる谷汲の門 |
芳 春 | |
65 | 々 | つま 音に聞く谷汲山の紅葉道 連れ添う夫の頬も染まりし |
正 湖 | |
66 | 々 | ね 今日までに打ちし鐘の音三十三 導く仏心に納む |
芳 春 | |
67 | 満 願 堂 | しる 後の世の語り草にと掛け軸の 満願月日記す桐箱 |
芳 春 |
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